Kunimitsu
Inaba
稲葉国光 いなば くにみつ b
1934年(昭和9年)4月29日静岡県下田市生まれ
寺田日瑳三に師事。最初はアンサンブル・ミュゼットでシャンソンを演奏していたが、その後ジャズに転じる。
50年代中期にギターの中牟礼貞則のグループに参加。その後ピアニストの徳山陽のコンボ、再び中牟礼貞則
コンボ、八木正生トリオその他多くのコンボ、グループで演奏。その後栗田八郎の後釜で白木秀雄クインテッ
トで演奏。68年2月、菊地=日野クインテットに参加。鮮明な音色、正確な音程、鋭いパッセージ、妥当性の
あるランニング等で大器晩成型の新主流派モダンベースの逸材として名声を確立した。日野クインテットでは
エレクトリック・ベースも弾いた。68年7月にはサド〜メルオーケストラにリチャード・デイビスのトラで
代演。70年秋に日野クインテットを退団後は、石川晶のフリーダム・ユニテイ、鈴木宏昌トリオ、山本剛ト
リオその他多くのコンボでライブハウス、スタジオ、コンサートで大活躍する。
山本剛トリオでは79年7月モントルージャズ・フエステイバルに出演した。実況盤がある。ロン・カータ、
リチャード・デイビスを尊敬。趣味つり。
以下スイング・ジャーナル誌より引用(67年7月)
「徳山コンボに在籍した時期に徳山氏からいろいろインスパイヤーされ、ジャズ・ベースのパターンを習得
していったが、多くはピーター・インドを相手とした。そしてミンガス、ブラウン、チェンバース、ラフアロ、
サム・ジョーンズを順次研究し、現在はロン・カーターを対象としている。理由として、オーソドックスにし
て新しい感覚とスリルに満ち、特にリズム・パターンが機械的でない。」